少し前になるのですが、
豊田市足助地区にある重要文化財・旧鈴木家住宅で
保存修理工事途中を見学できる一般公開がありました。
普段では見ることのできない日本建築の裏側が
見学できるイベントです。
工事途中なので完成してからでは隠れてしまう部分が
見学できることも嬉しいのですが、
工事途中ですと仮設足場があるため
屋根など高い所も見学できるのも楽しみのひとつですよね。
今回の一般公開では屋根裏を見学できました。
見えないところでもしっかりした材料を使って
丁寧な仕事がしてあります。
なぜかと言うと、使ってある木材の変形や捻じれが
大きくないことと伝統工法による梁組部分のすき間が少ないこと。
そして、屋根裏で見えない束(梁の上にある短い柱のよう部材)も
角材に製材されているからです。
そして、百何十年前の大工さんが手掛けた仕事が
今もなお当時と変わらず残っている技術には脱帽です。
実はこの旧鈴木家住宅にもおもしろポイントがありましたよ。
妻壁によく見ると……。
何か着いている!!
工事担当者さんの話だと初めは地棟飾りと
思っていたそうですが、屋根を解体してみると
地棟と関係ない高さに取付けられていることが判明。
よくよく見ると鳥の巣箱だったそうです。
こんな所に鳥の巣箱を取付けるなんて
家主さんの粋な計らいですネ。