無双窓って何??2021年01月20日

   

『無双窓』って何?という方が多いのではないでしょうか?

 

無双窓とは、パッと見た感じは板張りの壁(写真下)……。

       

     

実はその板の片方を横にスライドさせると……、 

      

開閉できる(写真下)のです。つまり、窓なんです。

      

     

スライドを加減することで、採光を調整したり、風通しの調整をしたりします。

     

      

       

無双窓は、江戸時代初期くらいまでの民家は

     

開口部が小さくかつ少なく閉鎖的な造りだったのです。

      

当時は寝具が十分でなかったので、できるだけ開口部を抑えることで

      

寒さを防いでいたのです。

     

この時代には当然ガラスなどはなかったので、

     

外との境界は壁もしくは板戸、障子だったのです。

     

寒さを防ぎつつ、明かりや風通しを調整できる無双窓は

    

とても生活するのに便利だったのです。

    

この窓には、『夢想窓』と書かれることもあったそうです。

    

真暗な部屋に、そっと明かりを入れることのできる開口部は

   

『夢想』な窓だったのでしょうね。

  

参考文献:物語|ものの建築史「窓のはなし」著:日向進