1週間前になりますが、
今までにないほどの強風で
日本列島に上陸した台風21号!
凄まじい強風で、
今まで見たことのない映像が
ニュースで流れていましたね。
台風が来る予報が来ると
「風で物が飛ばされる」と言って
家の周りにあるものを
物入に片づけるなどすると思います。
年配の方などは「瓦が飛んでくる」
と思っている方もおられるようです。
実際昔は瓦は屋根に乗せているだけだったので、
その発想は間違っていません。
屋根の上に土を敷いて、
その土の上に瓦を重ねながら葺いていくのが、
一般的でした。
ですから、瓦の自重と重ねてある上の
瓦の重さだけで何も留めていないのです。
下にある土が滑り止めの
役目をしていたと思われます。
上の写真は瓦を取った状態。
瓦の下には土がある。
しかし、近年では屋根の板の上に
瓦を引っ掛ける桟木を取付けて、
その桟木に釘で留めています。
上の写真の瓦に真ん中下辺りに穴が開いています。
この穴に釘を通して下の桟木に留めます。
釘で留めるので、滑ることもないですし、
外れることもありません。
また、昔みたいに土を敷くと
土の重さも荷重として家の構造に影響します。
近年では土を敷かなくなり、
屋根の重さも土の分だけ軽くなったので、
構造面でもより安全になりました。
昔の瓦葺きとは違うので、
恐らく瓦が飛んでくると
言うようなことはないと思います。
しかし、先日の様な凄まじい台風ですと
必ずしも飛ばないとは言い難いですね。
ただ、そう簡単には飛ばなくなっていることは
間違いないですよ。
先日マンションリノベーションで
収納を増やすことについて書きました。
本日はもう一つの目的として
内装仕上げをリノベーションして、
調湿機能を充実させることがありました。
既設の内装仕上げはクロス貼りだったので、
自然素材で調湿性の高い素材で仕上げました。
まず、エコカラットプラスという
タイルを使いました。
エコカラットプラスやエコカラットは
日本建築の土壁の素材を目指して
出来たタイルです。効果として、
1.調湿性能
2.ニオイの吸着・脱臭・軽減性能
3.シックハウス対策
4.お手入れ簡単(*エコカラットプラスのみ)
上記の効果があります。
そのエコカラットプラスを
部屋の一番大きな壁一面に貼りました。
大きな面積の壁一面に貼るので、
できるだけ表情の大人しいデザインを
選んで部屋として落ち着いた雰囲気になりました。
また、この壁と反対側にあるダイニングの
壁にはアクセントとして一部分に貼っています。
では、それ以外の壁と天井の仕上げは、
何で仕上げたかというと、
今回はドイツ本漆喰を使いました。
この素材を選んだ理由は、
仕上げる前工事に厚みのある専用紙を
下地として貼るのですが、
この紙も調湿性能もあるということで、
1㎡あたり約100ml の吸湿できるからです。
この素材で壁・天井すべてを仕上げました。
色もお施主様の好みと家具などの色合いなど
空間全体のまとまる様に考えて決めたので、
引き渡しの時には、お施主様に喜んでいただけました。
風とガレでは、戸建てのリノベーションだけでなく、
マンションのリノベーションもやってますよ!
先月の中頃から始まったマンションリノベーションが
無事に今月初めに完了しました。
今回のリノベーションでは、収納量を増やすことと
調湿性能のある自然素材を内装の仕上げにすることが
工事の大きな割合を占めました。
まず、収納量を増やす為に奥行83cm のウォークインクローゼットを
部屋からの壁面収納に変更しました。
【リノベーション前】
【リノベーション後】
壁面収納にすることで以前ウォークインクローゼットだったところ全てが
収納部となり、また折れ戸に変更したので収納物の出し入れがスムーズに
できる様になりました。
その他にも、カウンター下やTVの背面にある空きスペースに
造付家具を設置して本や書類、リビング・ダイニングなどの小物を
収納できるようにしました。
ストレスのない収納方法は、取り出しやすいことと
使用するところの近くにあることがポイントです。
造作家具は店舗で買うより高いですが、
スペースにピッタリサイズの家具にできるので、
無駄なく収納できることと色目も既設の家具に近い色合いに
仕上げれるので、空間全体として統一感を出すことができます。
上の写真も既設家具と新設家具が一緒に写っているんですよ。
内装の仕上げについては、次回のブログでお伝えしようと思います。
楽しみにしていてください。
先日豊田市の旭地区にあるつくラッセルで
開催されているスモールビジネス研究会に参加してきました。
このつくラッセルは廃校になった小学校をリノベーションして、
コワーキングやレンタルオフィス等として再活用しています。
最近全国的にもサテライトオフィスとして、地方に拠点を置く動きがみられ、
サテライトオフィスの誘致を積極的に行っている自治体もあります。
その成功例として有名なのが徳島県の神山町です。
では、このつくラッセルでの仕事環境はどうかなと思ってみて見ると…。
仕事をしてちょっと一息つくと緑の豊かな環境が気分をスッキリさせてくれそう。
また、カフェが併設されているのでコーヒーを飲んで気分転換もできる。
元校庭にはマレットゴルフ場があり、1コースだけやってまた仕事に戻るのも良さそう。
つくラッセルのコワーキングスペースは1日ドロップイン利用(500円/日)が
出来るシステムがあるので、一度利用してみようと考えています。
実際に使う側の立場になるといろんな考えがでてくるかも…。
いま、民家の空き家を住宅として再生するだけでなく、
事業として再生するための参考になるサイトを作成中です。
サイトが完成しましたら報告しますので、そのサイトもぜひご覧ください。
これから事業者向けにも、
リノベーションを発信していく予定です。
その発信材料のために、取材をしてきました。
場所は常滑市にある『やきもの散歩道』。
実際にリノベーションをして飲食店は雑貨屋さんなどを
運営している方にいろいろとお話を聞いてきました。
そして、そしてたまたまテレビを見ていたら、
埼玉県にある本庄町にある藏をリノベーションして
美容院を経営している方が放送されていたので、
早速連絡をして、いろいろと教えていただきました。
リノベーションをするメリットとデメリットや
苦労したこと等々。
特に苦労したことなどは、
実際に体験した方でないと
分からないことがほとんどなので、
とても参考になりました。
ご協力いただきました事業者様
本当にありがとうございました。
只今豊田信用金庫さんの本店で
風とガレの活動パネルを展示させていただいています。
風とガレの活動と言えば、民家再生・リノベーションです。
スクラップ&ビルドではなく、今ある建物を新しく価値あるものに
変えて活用していくことです。
特に最近では空き家の問題が出てきています。
何も住宅だったものを再び住宅にする必要はありません。
その空き家を再生・リノベーションして
民泊であったり事務所や店舗として活用することもできます。
いろいろな活用が出来ます。
展示スペースには、再生・リノベーションのメリットを
『リノベーションをススメル 5つの理由』のタイトルで
小冊子を置いています。お持ち帰り自由なので、
興味のある方は手に取って読んでみてください。
以前より「足助の山間部に凄い職人技の鏝絵がある。」
と聞いていました。ただ、詳しい場所がハッキリしていなかったので
見に行きたくても行けないままでした。
しかし、先日稲武方面へ行く用事があったので国道153号線を
車で走っていたら偶然にも恐らく噂に聞いていただろう鏝絵を見つけました。
正直これを見たときは細部まで行き届いた職人技に言葉がありませんでした。
本当に鏝絵なのか?と疑いもするほどでした。
ここまで、素晴らしい鏝絵はそうそうお目にかかれないですが、
その他にも色々なところで鏝絵を見ることはできますよ。
よく見掛けるものとしては、土蔵の妻壁に家紋を鏝絵で入れています。
家紋でなくても例えばこんな鏝絵も…。
他にもこんな可愛い鏝絵もあります。
窓の右側に魚の鏝絵があるのが分かりますか。
日本建築ではこんな風にちょっとした遊び心を
ときどき見かけることができますよ。
今週月曜日の読売新聞に
『建物現況調査』について記事がありました。
今年の4月から宅地建物取引業法が改正されて、
中古住宅の取引に伴い専門家が建物の劣化状況などを調べる
『建物現況調査(ホームインスペクション)』を
実施するかどうかを売り主、買い主に確認することが
義務付けられました。
この法改正の狙いは、恐らく中古住宅の流通を
活性させたいということだと思います。
専門家が劣化状況を調べることで
買い手に安心感を持ってもらえることや
購入後のトラブルが減ることなどが期待されています。
確かに高い買い物だけに、どんな建物か分かると安心しますよね。
早速先日私も『既存住宅現況調査技術者』の資格を
持っているので、調査をしてきました!
私が現況調査している時も購入予定の方は、
検討している住宅がどの様な状況なのか自分達でも
いろいろ現況を見ていました。
きっと報告書を見て、安心して頂けたと思います。
設計事務所の仕事は、建築物を設計するだけではありません。
設計が終わった後は、現場に足を運んで
工事が問題なく順調に進んでいるか、
正しい施工が出来ているか、等の
現場の監理も重要な仕事の一つなのです。
例えば、どんなことがあるかというと下の写真です。
奥の方になりますが、矢印の指している部分を
よく見ると壁の一番奥がそのままになっています。
手前はプラスターボードが貼ってあるのに…。
『ちょっとだけだから、問題ないでしょう。』と思うかもしれません。
しかし、この建物は屋外側に使う材料の仕様と
屋内側に使う材料の仕様の組合せで防火性能を確保しています。
その為、貼っていない部分は防火性能が足りていない!ということになります。
他にもよく見かける事例は、この写真です。
釘がめり込んでいます。
これは、構造用合板を取付けた写真です。
耐震性能を確保するために構造用合板を壁に
取付けて耐力壁としているのです。
しかし、構造用合板が耐力壁として認められているのは
釘がメリ込んでいない状態のときです。
今は技術が進み、空気の圧力を使って釘を電動釘打ち込みます。
その空気の圧力の設定が高いと
上の写真の様にメリ込んでしまいます。
ですので、空気の圧力の設定を弱めにして、
メリ込まない様にしなければなりません。
これらの事を現場で作業している人は
知らないということが多いです。
知らないまま工事が進んでいくと
せっかくお客様をはじめ多くの人が
一生懸命つくった建物も
性能が不足した状態になってしまいます。
そうならないためにも、
現場の監理をすることも設計事務所の仕事です。
本日より1週間にわたって、地元のラジオ局
『ラジオ・ラヴィート78.6MHz』
プレミアインタビュー LOVE LINK に出演しています。
《 出演時間 》
3/26(月)~29(木)9:00~9:05
3/30(金)10:00~11:00(総集編)
4/ 1(日)8:00~9:00再放送(総集編)
放送される内容は、一級建築士の仕事の内容、
私が建築家を目指すことになった動機、
民家再生・リノベーションをやろうと思ったきっかけ、
活動をする上でのエピソードについて等
一級建築士事務所 風とガレ のいろいろなことを
聴くことができます。
ぜひ聴いてくださ~い。
暖かい日も増えてきて、過ごしやすい季節になってきましたね。
庭の花や樹も芽吹いてきたり、花が咲き始めてきました。
ジンチョウゲの香りも魅力的です。
建築の仕事をするようになって季節の植物を
多く知るようになりました。
それは建築を設計する時に外部と内部の関係性を
強く意識するようになったからです。
日本建築をみても、魅力ある建築物は
自然を内部に上手く取り込んでいます。
日本の文化には、自然を愛でる楽しみがありますからね。
風とガレが設計する時には、
外部の自然と内部で過ごす人たちの繋がり
も意識して設計します。
その為、外構の設計も承っています。
昨日、外構工事の移植をしました。
3月中旬から4月中旬頃は移植に適した時期です。
必ずしもこの時期でないとダメということはありません。
10月から11月頃でも大丈夫です。
それでも、梅雨明けてから猛暑となる時期や
寒くて土が凍結するような時期に根を傷めるのは
避けるべきですね。
もうしばらくすれば桜の咲く季節ですね。
桜を愛でると気分もウキウキして、
新しいことの始まりが楽しみになりますよね。