前回のブログで豊田市足助町新町・天王社さんの屋根工事が完了した記事を書きました。
僕の好みになるのですが、和瓦の波のような曲線がリズムよく並んでいる屋根は美しいなぁと思ってしまいます。
波のような曲線の湾曲したところに雨水が集まって、流れていく仕組みになっています。
この波のような曲線を持つ瓦ですが、その先端はどうなっているのでしょうか?
みなさん、見たことがありますか?
和瓦の下は板張りになっていてその板張りの上に瓦を釘留めする桟があります。
それらはいずれも直線の部材です。
直線の上に曲線を乗せると隙間ができますよね。
この様に瓦の曲線と屋根の直線部材との隙間を、総称して「面戸(めんど)」と呼びます。
なので、この軒先の隙間も「軒先面戸(のきさきめんど)」と呼びます。
「軒先面戸」には、もう一つ「雀口(すずめくち)」という呼び名があるのです。
この軒先の隙間に、雀が巣を作ることがあるため「雀口」と呼ぶようになったそうです。
写真では、雀が巣を作ったり、虫などが入らないように漆喰を詰めています。
漆喰のほかに木材を瓦の曲線に合わせて削って作った軒先面戸板などもあります。
それにしても、「雀口」って名前がかわいいですね。