今月初めに、民家をリノベーションする計画のある物件の現地調査へ行きました。
近所にはまだ茅葺き屋根が残っているほのぼのとした中山間地域です。
改修計画をするにあたり床下を見ておきたかったので、畳を捲っていると、、、、、、、。
何と、囲炉裏の跡が出てきました!!!
民家にとって囲炉裏はどのような存在だったのかを簡単ですが説明しますね。
まず、「囲炉裏(いろり)」という言葉は、室町時代にできたと言われています。
囲炉裏以外にも地方によって呼び名はいろいろありますが、意味するところは火所、人の居場所を表しているそうです。
そして、皆さん聞いてびっくりするかもしれませんが、住まいに設けられた最初の設備なんです。
人類が「火」を扱うようになって歴史が変わったことはご存知だと思います。
それを考えるとなるほど!と思いませんか。
囲炉裏のある所は、食事・団らんの場所・人が集まるところですね。
それは、囲炉裏が炊事、採暖、乾燥、照明などの機能として人の生活の中にあったからです。
それ以外にも歳末や新年、あるいはお産などの行事や儀式めいたことなども囲炉裏のある部屋で行われていたそうです。
囲炉裏は、人の生活の中で欠かすことのできない存在だったことが分かりますね。
建築的要素だけでなく、むしろ民俗的要素の方がたくさんありそうですね。
囲炉裏についていろいろ調べてみると面白かもしれませんね。
参考文献:滅びゆく民家「間取り・構造・内部」川島宙次著
今年4月からスタートした『京都市文化財(建造物)マネージャー育成講座』が先週末で終わりました。
先週末の最後の講座では、修了課題の発表を無事に終え、はれて『京都市文化財(建造物)マネージャー』の資格を取得する事ができました。
4月から月2回の講座でしたが、実習の課題と修了課題の作成があり、結構ハードでした。
それでも、一緒にそれらの課題に取り組んだ仲間にも恵まれて、無事に全講座を修了する事ができました。
修了課題で調査した「Bridge Studio」さんは、昭和9年に上棟した和洋併置の建物で、調査した限りでは当初の形からほぼ変わっていな状態でアートギャラリーとして活用されています(2024.08.17時点)。
今は外国の芸術学生さんが泊まり込みで芸術作品を作成して発表する場になっています。
僕にとっては思い出の建造物になったので、京都旅行したら恐らく立ち寄る建築物になりました。
ぜひ、みなさんも京都に行って時間がありましたら覗いてみてください。和洋併置された良い建築物ですよ。
もう一つ。実はここの近所にある「洋菓子の店 オオマエ」のアップルケーキは絶品です。ぜひ、こちらもご試食あれ。
Bridge Studio:京都市左京区浄土寺東田町69